

あきたけ
時計さん、今回はよろしくお願いします。

時計

あきたけ
お忙しい中、インタビューの時間をくださり、ありがとうございます。

時計

あきたけ
時間を刻むのに忙しいようですね。ではさっそくですが、時計さん。
質問をしてもよろしいでしょうか?

時計

あきたけ
質問を続けます。あなたが人生の中で、分かったことと、逆に分からなくなったことについて、お教え願えますか?

時計
時計は3時45分を指し示している。私がどれだけ問いかけても、彼は私の質問に答えることはなかった。ただ、淡々と時間を指し示すのみである。休むことなく時を刻む彼の「時間」に対する忠誠心をうかがい知ることができた。

あきたけ
最後の質問です。あなたを表現していだだけますか?

時計
時計は私の質問に答えることなく、そのリズムを崩すことなく時を刻み続けている。これが彼なりの「表現」であり「実在」なのかもしれない。時計は3時50分を指し示している。私たちは彼らの存在なくして時を知ることはできない。私が彼に問いかけようが、問いかけまいが、実はそんなことなどどうでもよかったのかも知れない。

あきたけ
時計さん。今回はありがとうございました。

時計